ついガミガミ言ってしまう…中学生の保護者に伝えたい“伝え方”のコツ
「またスマホばっかり見て!」「勉強しなさいって言ってるでしょ!」
気がつけば、毎日のようにお子さんにこう声をかけていませんか?
中学生になると、子どもは急に“自分の世界”を持ち始めます。
それまでは親の言うことを素直に聞いていたのに、急に口答えするようになったり、だんまりを決め込んだり…。
そんな子どもに対して、保護者として「ちゃんとしてほしい」という気持ちが高まり、「ついガミガミ言ってしまう」という方は非常に多いです。
今回は、そんな保護者の方々に向けて、「ガミガミ言いたくなる気持ち」とどう付き合い、どうすれば“伝わる声かけ”に変えられるのか、塾の現場からお伝えしたいと思います。

子どもに“ガミガミ”言ってしまうのは、自然なこと
まず最初にお伝えしたいのは、子どもにイライラしたり、注意したくなる気持ちは「自然な感情」だということです。
保護者の方と面談をしていると、
- 「私、また怒っちゃったんです…」
- 「毎日同じことを言ってて、疲れてしまって…」
- 「もう私の話なんて聞いてないんじゃないかと不安です」
といった声をよく耳にします。
しかし、よくよく聞いてみると、その裏には必ず「子どもに幸せになってほしい」「失敗してほしくない」「もっと力を伸ばしてほしい」という、深い愛情があります。
つまり、ガミガミ言いたくなるのは、子どもに対する強い思いがあるからこそ。
だからこそ、自分を責めすぎないでください。それは「まだ子どもに期待している証拠」でもあるのです。
でも実は…“ガミガミ”は逆効果になることも
ただ、残念ながら「思い」が「伝わる」とは限りません。
むしろ、ガミガミ言うことで逆効果になってしまうケースも多々あるのです。
中学生は、自立への第一歩を踏み出す時期。心も体も大きく成長していく中で、「親に支配されたくない」「自分で考えたい」という気持ちも強まっていきます。
そんな時に毎日のように「勉強しなさい!」「スマホばっかりやめなさい!」と繰り返されると、子どもはこんな風に感じてしまうことがあります。
- 「どうせ何を言っても聞いてくれない」
- 「もう話したくない」
- 「うるさいから、言われないように隠れてやろう」
つまり、「伝えたいことが伝わらない」どころか、「親子の関係が遠ざかってしまう」ことすらあるのです。
“ガミガミ”の裏にある本音を見つめる
では、どうすればいいのでしょうか?
まずは、「なぜ自分はイライラするのか?」を冷静に見つめることから始めましょう。
- 子どもが勉強しない → 不安になる(将来大丈夫かな?)
- だらしない生活 → イライラ(ちゃんとしてほしいのに!)
こうして気づくのは、「不安」や「心配」からガミガミが生まれているということ。
これは決して悪いことではありません。不安や心配があるからこそ、子どもに目を向けているという証拠でもあります。
でも、これを“怒り”や“命令”という形でぶつけてしまうと、子どもはそれを「攻撃」と感じてしまうのです。
「伝わる言葉」に変えるコツ4選
では、どうすれば“ガミガミ”を“伝わる言葉”に変えられるのでしょうか?
ここでは、実際に保護者の方にお伝えしている4つのコツをご紹介します。
① タイミングを選ぶ
感情的になっているときに注意しても、相手には届きません。
まずは冷静なとき、そして子どもに余裕があるときに話すよう心がけましょう。
② 命令形をやめて、質問形・提案形に変える
「勉強しなさい」よりも、「今、何を勉強してるの?」
「スマホやめなさい」よりも、「今日はスマホ、何時まで使う予定?」
こうした言い方に変えるだけで、子どもは“自分で考えて答える”ようになります。
③ 親の気持ちを“感情”ではなく“願い”として伝える
「イライラするからやめて!」ではなく
「あなたが頑張ってるのは知ってる。でも体が心配だから、ちょっとスマホ控えめにしてくれると嬉しいな」
といった風に、「伝えたいこと」を感情でぶつけるのではなく、「願い」として伝えると、ぐっと伝わりやすくなります。
④ 子どもの反応をよく観察する
伝えた言葉に対して、子どもがどんな反応をするか?
無視する?反論する?ちゃんと考える?
この観察を続けると、「うちの子にはこう言った方が伝わる」という“我が子だけのマニュアル”が見えてきます。
よくある“ガミガミ”を“伝わる言葉”に変えてみよう(実例)
ここでは、実際によくあるガミガミフレーズを、伝わりやすい言い換えにしてみます。
| ガミガミフレーズ | 伝わるフレーズ |
|---|---|
| 「早く宿題やりなさい!」 | 「宿題、何時までに終わらせる予定?」 |
| 「スマホばっかりやめなさい!」 | 「今日は何時までスマホ使うつもり?」 |
| 「だらしない生活しないで!」 | 「最近ちょっと疲れてる?リズム整える方法、一緒に考えようか」 |
| 「何度言ったらわかるの!」 | 「この前も言ったけど、大事だからもう一度伝えるね」 |
塾としてできるサポートもあります
当教室では、保護者とお子さんのコミュニケーションの質が、学習意欲に大きく影響すると考えています。
保護者との面談でも、「うちの子、全然話を聞かなくて…」というご相談は多く、そのたびに“伝え方”や“声かけのコツ”についてお話しています。
もし「言い方を工夫したいけれど、どうすればいいかわからない」ということがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ:親子は“味方同士”です
ガミガミ言ってしまうのは、親として当然の感情です。
でも、ほんの少し伝え方を変えるだけで、子どもの受け取り方は大きく変わります。
子どもと親は「敵」ではなく「味方同士」。
同じゴールに向かうチームメイトのような関係が築ければ、親も子もずっと楽になります。
子育ては、正解がないからこそ迷いがつきもの。でも、その一歩一歩が、お子さんの未来を形作る大切なプロセスです。
どうか、あなたのその“ガミガミ”の裏にある優しさが、きちんとお子さんに伝わりますように。
ご希望があれば、この記事を地域や塾名に合わせてカスタマイズしたり、SNS用に要約したバージョンを作ることもできます。どうされますか?


