テストの見直しで同じミスを防ぐ!塾講師が教える効果的なやり直し方法
テストが返ってきたとき、答え合わせだけして満足していませんか?
実は「やり直し」のやり方次第で、次回の点数は大きく変わります。
私は日々、生徒たちと接していて「正しい見直しの習慣」が子どもの成績を左右することを実感しています。
この記事では、塾講師である私の立場から、保護者の方が家庭でできるサポートと、お子さんが実践できる見直し方法をまとめてお伝えします。

ケアレスミスは見直しで減らせる
なぜ同じ間違いを繰り返すのか
子どもが同じミスを繰り返すのは、単なる「不注意」だけではありません。
多くの場合、
- 符号や小数点をうっかり見落とす
- 問題文を最後まで読まない
- 解き方や公式を十分に理解していない
といった理由が背景にあります。
私は授業で、まず生徒に「自分のミスの型」を認識させることを大切にしています。
保護者の方も「これは符号の問題かな?」「問題の読み方に原因があるのかな?」と一緒に確認してあげると、弱点がはっきり見えてきます。
見直しが効果を発揮する理由
間違えた問題をその場で直すと、記憶に残りやすくなります。
次のテストでは「同じ間違いをしないぞ」という意識が働き、確認行動が自動化されるのです。
私は生徒に「やり直しは点数を増やす練習じゃなくて、学び方を変える練習だよ」と伝えています。
答え合わせで終わらせるのではなく、学びを深める時間にしましょう。
保護者にできるサポート
前向きな声かけを
点数に一喜一憂するよりも、「間違い=成長の入口」と伝えることが大切です。
私は保護者の方に「結果ではなく行動を褒めてください」とよくお話しします。
「次はここを意識してみよう」と改善点に焦点を当てると、子どもは前向きに取り組めるようになります。
答えは急がず、ヒントで導く
保護者がすぐに答えを教えてしまうと、子どもは“分かった気”で終わってしまいます。
「符号は合ってるかな?」「何を求める問題かな?」といった短いヒントを出し、自力での気づきを促してください。
私は教室でも、この方法を徹底しています。
子どもが自分で気づいた瞬間こそ、本当の学びになるからです。
正しい見直しのステップ
ステップ1:ミスを仕分ける
私は生徒に「赤=計算ミス」「青=読み飛ばし」「緑=理解不足」といった色分けを勧めています。
原因を整理することで、次にどの力を鍛えるべきかが明確になります。
保護者の方が横で一緒に仕分けしてあげると、子どもも楽しみながら取り組めます。
ステップ2:自力で解き直す
正答を写して終わるのは無意味です。
私は「正しい答えを見てから、自分の手順で再計算してみよう」と指導します。
気づきを伴った再解答でなければ、力はつきません。
ステップ3:似た問題で確認する
同じ問題を繰り返すだけでは、ただの暗記に終わってしまいます。
私は「同じ型の問題を3問解く」ことを推奨しています。
ドリルや過去問から似た問題を追加することで、パターン認識が定着しやすくなるのです。
ステップ4:ミスノートを作る
間違えた問題を切り貼りして、その下に「原因」と「次の注意点」を短く書き込む。
それだけで十分効果があります。テスト前に見返すことで、自分の弱点を意識した状態で本番に臨めます。
私の教室でも、多くの生徒がこの方法で成果を上げています。
点数別の工夫
40〜60点台:基礎を固める
この層の生徒は、約分や方程式の手順があやふやなことが多いです。
途中式を必ず書かせ、小さなルールを徹底させることが重要です。
私は「途中式は未来の自分へのメッセージ」と伝えています。
基礎を固めることが、次のステップにつながります。
70点以上:見直しの精度を上げる
実力はあるのに、ケアレスミスで点数を落とすタイプです。
この場合は「最後の5分は必ず見直し」とルール化しましょう。
符号や小数点、単位の確認を重点的に行うことで、失点を防げます。
私が担当した生徒でも、この方法を徹底したことで安定して高得点を取れるようになった例があります。
見直しのポイント
計算問題
符号・小数点・途中式。
この3つが最重要です。
私は生徒に「符号には丸をつける」「小数点にはチェックを入れる」といった習慣化を提案しています。
視覚的な工夫がミスを減らす近道です。
文章題
設問の「何を求めるか」を最後まで読んでマークすることが有効です。
私は「声に出して確認する」と指導しています。
読む力を鍛えることで、読み飛ばしのミスが大幅に減ります。
習慣化のコツ
家庭の仕組みに組み込む
「点数確認→やり直しノート」を家庭内のルールにしましょう。
例えば「おやつの前にやり直し」と決めておくと、自然に続けられます。
小さな約束の積み重ねが習慣化の鍵です。
行動を褒める
点数ではなく「自力で直した」「ノートに記録した」といった行動を評価することが大切です。
私も生徒に「できたことを数えよう」と声をかけています。
努力を評価軸にすることで、子どもの意欲が高まります。
実例から学ぶ
- 70点台から90点台に伸びた生徒:色分けと同型3問のルールで、符号や小数点のミスが激減しました。
- 小学生の計算ミス:九九を声に出して解く習慣をつけたことで、暗算の取りこぼしが改善しました。
これらの実例は、見直しが成果につながることを示しています。
よくある失敗
- 全部やり直そうとする:量が多すぎて逆効果。重要な3〜5問に絞るのがポイントです。
- 答え合わせだけで終了:やり直しではありません。必ず“自力で再解答”を条件にしましょう。
まとめ
やり直しの基本は「原因を仕分け→自力で再解答→似た問題で確認→ノートで記録」の流れです。
保護者の方がヒントを出したり、仕組みを一緒に作ることで、子どもは気づきを得て自信を育みます。
私は日々、生徒が「できるようになった!」と実感する瞬間を見ています。
次のテストが返ってきたら、点数だけでなく「どこを直せば伸びるか」を一緒に探してみてください。
その積み重ねが、着実な成績アップにつながります。


