中3二学期からでも間に合う!内申点アップの具体的な勉強法とサポート法

中学3年生の二学期は、志望校を決める大切な時期になります。
内申点が思うように上がらず、「今からでも間に合うのだろうか」と不安になる保護者の方も少なくありません。

そこで今回は、二学期からでも取り組める内申アップの方法を、塾講師である私の立場から具体例を交えてお伝えします。

1. 【まず知っておきたい】中3二学期の内申点の重要性

1-1. なぜ二学期の内申が志望校合格を左右するのか

結論から言うと、中学3年生の二学期でついた内申は、その後の三者面談や志望校の出願に直結します
ここでの評価は合否を大きく左右するのです。

例えば、同じ偏差値の高校でも、内申が1違うだけで「専願がもらえるか」「当日点でどれだけ頑張る必要があるか」が変わります。
特に公立高校では内申点の比重が高いため、二学期での努力がそのまま結果に反映されるのです。

つまり二学期は「最後の巻き返しのチャンス」と言えます。
この視点を持つことで、保護者の方もお子さんを前向きにサポートしやすくなります。

1-2. 評定の仕組みと先生が見ているポイント

内申点はテストの点数だけで決まるものではありません
授業態度や提出物、副教科での取り組みなども加味され、総合的に判断されます。

先生は日常の姿勢をよく見ています
例えば「提出物をきちんと期限までに出す」「授業中にうなずく、発言する」といった行動が積み重なって評価に反映されます。

実際に、ある生徒はテストの点数は平均的でしたが、授業で積極的に手を挙げ、提出物を丁寧に仕上げていたため、予想以上に高い評定をもらえたことがあります。

こうしたことからも、保護者の方には「テストの点を上げること」だけでなく、先生が普段の授業で評価しているポイントを理解し、それをお子さんに伝えることが重要だと私は考えます。

2. 【即効性あり】二学期からでも内申を上げる具体的な方法

2-1. 定期テスト・小テストで結果を残すための工夫

やはり、定期テストや小テストの点数アップは内申を効率よく引き上げます
理由は単純で、テストの結果はそのまま評定に直結するからです。
先生も「努力しているかどうか」を点数から判断する部分が大きいのです。

保護者の方ができる関わりとしては、テスト範囲が配られた時点で一緒に学習計画を立てることをおすすめします。
例えば「今日はワークのここまで」「明日は小テストの復習」と具体的な到達点を決めると動きやすくなります。

実際に「直前の一週間、毎日30分親子でワークを見直しただけで20点以上伸びた」という例もありました。
親が勉強を教える必要はありません。
学習の流れを整えること、小テストや提出物を忘れないよう声をかけること、これが結果的に内申アップにつながるのです。


2-2. 授業態度を良くするための声かけ

授業中の態度は先生の印象を左右する大きな要素です。
ここを改善するだけで内申が一段階変わることもあります。
理由は、先生が「主体的に授業に参加しているか」を毎日記録しているからです。

例えば、「授業中に一回だけでも発言してみよう」と小さな目標を伝えるだけでも効果があります。
発言が難しい場合でも「先生の目を見てうなずく」ことを意識するだけで前向きな印象を与えることができます。

実際に、人前で話すのが苦手な生徒が「うなずきを意識する」だけで、先生に「前向きに授業に参加している」と評価されたことがありました。
このように発言以外でも工夫は可能です。

保護者の方が少し寄り添い、日々の小さな行動を促すことが、二学期からの内申点アップに直結します。

2-3. 提出物で差をつける工夫

提出物は「期限」と「丁寧さ」が命です。
どちらかが欠けると評価は下がってしまいます。
先生は提出物を「学習姿勢」として見ているからです。
遅れたり雑に仕上げたりすると、それだけでマイナス評価になります。

保護者の方にできることは、スケジュール管理のサポートです。
提出日をカレンダーに書き込み、前日までに終わらせる習慣をつける。
さらに、ワークやノートを一緒に確認し「赤ペンで直してあるか」「説明が自分の言葉で書けているか」をチェックすると効果的です。

「期限を守り丁寧に仕上げただけで先生に評定を上げてもらえた」という保護者の声もあります。
提出物は努力がそのまま反映されやすいため、二学期からでも十分に巻き返しが可能です。

3. 副教科で内申を稼ぐ!保護者が意識すべきポイント

3-1. 実技教科を味方につける方法

副教科は内申点を底上げできる大きなチャンスです。
特に兵庫県の公立高校入試では、主要5教科が4倍、副教科は7.5倍に換算されます。
つまり、副教科の評定が1上がるだけで主要教科以上に合否に響くのです。

音楽なら歌の練習を一度家で声に出してやってみる、
美術なら下書きを一緒に見て色の組み合わせを考える、体育なら週末に親子で軽く運動をしてみる。
こうした関わりだけでも子どもに安心感を与え、評価アップにつながります。

ある家庭では、美術の課題に一緒に取り組むために画材を買いに行ったことで子どものやる気が高まり、評定が上がったケースもありました。
副教科は努力がそのまま評価されやすい分野なので、保護者の少しの関わりで結果が大きく変わります。


3-2. 苦手科目でも「姿勢」を評価してもらう

副教科は得意不得意が分かれやすいものです。
しかし、兵庫県のように倍率が高い地域では「苦手だから捨てる」というのは危険です。
結論から言えば、苦手でも「一生懸命やっている姿勢」が伝われば、十分に評価を上げることは可能です。

体育が苦手でも準備や片付けを率先してやる、美術が不得意でも最後まで丁寧に仕上げる。
そうした姿勢は先生の印象を大きく変えます。
実際に「声は小さくても真剣に歌っていたことで評価を上げてもらえた」という生徒もいました。

保護者が「頑張りを見せることが大事だよ」と声をかけることで、子どもが前向きに行動しやすくなります。

4. 二学期ならではの内申アップのチャンス

4-1. 行事で評価を上げる立ち回り

文化祭や体育祭など二学期の行事は、先生が協調性や主体性を評価する大きな場です。
目立つ役割に限らず、裏方で責任を果たす姿勢も評価につながります。

「表舞台に立たなくても、役割を最後までやり切ることが大事だよ」と保護者が伝えることで、子どもも安心して取り組めます。
体育祭で応援団に入らなくても片付けを率先して行った生徒が高く評価された例もあります。
行事は評価を変える絶好のチャンスです。


4-2. 部活引退後の時間の使い方

二学期は部活引退の時期でもあります。
この後の時間の使い方が内申アップに直結します。
勉強に使える時間が増えるからです。

「部活で培った集中力を勉強に活かそう」と声をかけたり、「毎日30分だけでも集中して勉強する」と具体的な習慣を決めると良いでしょう。
生活リズムを崩さないようにすることも大切です。

実際に、引退後に家族で30分だけリビングで勉強する時間を作った家庭では、学習習慣が切れず二学期の内申が安定した例もあります。


4-3. 三者面談での保護者の役割

二学期の三者面談は志望校を決める重要な場です。
ここでのやり取りが先生の印象や評価に影響することがあります。

ポイントは「志望校をやや高めに伝える」ことです。
先生は希望と学力を照らし合わせ、最終的な評定を判断することもあります。
「本気でこの学校を目指している」と伝われば努力を評価に反映してもらえる可能性が高まります。

保護者が「家庭でもこの高校を目指して応援しています」と一言添えるだけで、学校との信頼関係を築きやすくなります。
逆に黙っていると「後押しが弱い」と見られる場合もあるので注意が必要です。

実際に、面談で保護者が志望校への思いを伝えたことで先生が理解し、二学期末の評価を上げてくれた例もあります。
面談は進路相談だけでなく、内申に影響する大事な機会と考えるべきです。

5. 保護者がやってはいけないNG対応

5-1. 子どもを追い詰める声かけ

「頑張りなさい」「このままでは志望校に行けないよ」といった言葉は逆効果になることがあります
子どもはすでにプレッシャーを感じており、さらに焦りを強めてしまうからです。

一方、「昨日より今日は一問多く解けたね」「提出物をちゃんと出せたのは良いことだよ」と小さな努力を認める声かけは効果的です。

内申アップは短距離走ではなく積み重ねで実現されます。
だからこそ心の余裕を守る声かけが欠かせません。


5-2. 学校や先生への誤った関わり

「うちの子の評価を上げてください」と直接お願いするのは逆効果です。
というより問題外です。
先生は公平性を大切にするため、こうした働きかけは不信感につながります。

一方で「家庭でもこの高校を目指して頑張ってほしいと話しています」といった伝え方は効果的です。
これは評価を求めているのではなく、学校と家庭の方向性をそろえる自然な関わりだからです。

意識すべきは「評価を求める」ことではなく「子どもを支えている姿勢を伝える」こと。
これが信頼関係につながり、間接的に内申を良い方向に導きます。

6. まとめ:二学期の行動が志望校合格への一歩になる

6-1. 今から実践できるチェックリスト

二学期からでも内申を上げることは十分可能です。
そのために家庭で今日から取り入れられるのは次の3つです。

  1. テストと提出物のスケジュール管理
    (カレンダーに書き込み、前日までに仕上げる習慣を支える)
  2. 授業態度を良くする声かけ
    (「一回だけ発言してみよう」「先生を見てうなずこう」など)
  3. 副教科のサポート
    (音楽や美術の課題を一緒に準備、体育を家庭で応援)

これらは小さなことですが、続けることで確実に内申にプラスになります。


6-2. 内申を上げて志望校に近づこう

二学期の内申は志望校を決める大きな分かれ道です。
先生は日々の態度や提出物、行事での姿を総合的に評価します。だからこそ、保護者が子どもの小さな行動を促し、できたことを認めるだけで印象は大きく変わります。

「もう遅いのでは」と思う方も安心してください。
二学期はまだ十分に巻き返しが可能です。家庭での支えがあれば、子どもは自信を持って挑戦できます。
今日から小さな実践を始め、二学期を成長と飛躍の学期にしていきましょう。