勉強をしない子供にやる気を出させるには?今日からできる3ステップ

「うちの子、全然勉強しない…」と悩む親御さんは多いと思います。
私も日々の指導でよく耳にします。
声をかけても「あとでやる」と返され、つい叱ってしまって関係がぎこちなくなることもあるでしょう。

でも、子供が勉強をしないのは怠けているからではなく、ちゃんと理由があるのです。
その理由を理解し、ちょっとした声かけや工夫を加えることで、やる気は少しずつ引き出せます。
この記事では、小学生・中学生に合わせた方法を、私の経験を交えてお話しします。


勉強をしないのは怠けではない

子供が勉強をしないのは怠けているから、と思われがちですが実は違います。
内容が分からず自信をなくしていたり、遊びのほうが楽しかったり、親の声かけがプレッシャーに感じられることもあるのです。

つまり「やる気がない」のではなく「やる気の出し方が分からない」だけ
大切なのは怠けと決めつけず、理由を見極めることです。
私が見てきた子の中にも「まずは一問だけ」と声をかけたことで少しずつ机に向かえるようになった例がありました。
小さな一歩がやる気につながります。

「勉強しなさい」が効かない理由

親が「勉強しなさい」と何度言っても、子供が動かないのは不思議ではありません。
命令に聞こえてしまい、自分で決める自由がないと感じるからです。
特に中学生は反発しやすく、「やりなさい」と言われるほどやりたくなくなるものです。

そこで大事なのは、命令ではなく小さなきっかけに変えること
例えば「今日はどこまでやる?」と聞いてみると、子供は自分で選んでいる気持ちになれます。
こうした少しの工夫が、思った以上に大きな変化につながっていくのです。


すぐにできる工夫

小学生向け

小学生には遊び感覚を取り入れるのが効果的です。
例えば漢字練習をタイマーで競わせたり、終わったらおやつなど小さなごほうびを用意したりすると、勉強が楽しい活動に変わります。
さらに「夕食前に宿題を終える」など、生活リズムに勉強を組み込むのもおすすめです。
小さな達成を「やったね!」と認めることで、自信が積み重なっていきます。

中学生向け

中学生は「自分で決めたい」という気持ちが強くなります。
そのため「どう計画する?」と一緒に考えることが有効です。
「スマホの前に30分だけ勉強しよう」など、本人と相談してルールを決めると納得感が生まれます。
部活や友達との予定と勉強をどう両立させるかを話し合うことも大切です。
親は押しつけるのではなく、聞き役に回ることで子供に安心感を与えられるのです。

声かけ例

  • 「今日はどこから始めたい?」(選択肢を与える)
  • 「5分だけやってみようか」(ハードルを下げる)
  • 「ここまでできたの、すごいね!」(成果を認める)
  • 「一緒にやってみよう」(伴走する姿勢を示す)

これらの言葉には、子供の気持ちを大事にしながら勉強へ導く工夫が込められています。
「5分だけ」という言い方は気持ちの負担を軽くし、最初の一歩を踏み出しやすくしてくれます。
親が言葉をほんの少し変えるだけで、子供の反応はぐっと柔らかくなるのです。


背景を理解する

子供が勉強をしない理由は、年齢によって少しずつ違います。
小学生の場合は「分からない」「面白くない」と感じてしまうことが多いです。
計算や漢字でつまずくと「自分はできない」と思い込み、勉強を避けることもあります。
そんな時は「買い物ごっこで算数を解く」など、遊びや生活に結びつけると、自然と楽しく感じられることがあります。

一方、中学生は反抗期やスマホ・SNSといった誘惑に流されやすく、将来のイメージもまだぼんやりしていることが多いです。
そのため「勉強しても意味がない」と感じてしまう子も少なくありません
ここで「怠けている」と決めつけてしまうのは逆効果です。
むしろ「どうして勉強が必要なのか」を一緒に考え、少しでも納得できる理由を見つけてあげることが大切です。
私も実際に、生徒と「将来やりたいこと」を話し、そのために必要な教科を一緒に考えたことで、前向きに取り組み始めた姿を何度も見てきました。


環境を整える

やる気は環境からも大きな影響を受けます。
テレビやスマホが目に入る場所では、集中できなくて当然です。
リビングや自室に「勉強専用スペース」を作り、余計な物を置かない工夫が必要です。

また、毎日同じ時間に勉強を始める習慣も効果的です。
例えば夕食前の20分など、短い時間でも構いません。
小さな成功を積み重ねていくうちに「勉強は自然にやるもの」という意識が育ちます。

さらに勉強前に軽く運動したり、鉛筆を並べるなどのルーティンを入れると気持ちの切り替えがしやすくなります。


親が避けたい対応

  • 「勉強しなさい」を繰り返すのは逆効果で、やらされ感を強めるだけです。
  • 「どうしてやらないの!」と叱るのも逆効果。少しでもできたことを承認する方が子供のやる気につながります。
  • 他人と比較するのもNGです。比べるべきは「昨日の自分」。成長を一緒に実感できる声かけが、やる気を支えるのです。

まとめ:3ステップ

  1. 「5分だけでいい」と伝える(ハードルを下げる)
  2. 終わったら褒める(達成感を与える)
  3. 「明日はどこをやろうか」と相談する(自主性を尊重する)

このシンプルな流れを繰り返すだけで、子供の抵抗感は少しずつ減り、「やればできる」という感覚が育ちます。
大切なのは、親が叱るのではなく伴走すること
私の経験でも、親が寄り添いながら声をかけると、子供は「安心して挑戦できる環境」にいると感じられます。

やる気を引き出すために特別な準備は必要ありません
今日から小さな声かけや工夫を実践し、子供の「やる気スイッチ」を一緒に押していきましょう。