【中学生】学年末テストの数学、時間がないときに“まずやること”を塾講師が解説
学年末テストが近づくと、数学のことで不安になる保護者の方は多いでしょう。
塾で多くの中学生を見てきた立場から言うと、この時期は「何をやるか」より「何をやらないか」を決めることが大切です。
時間が限られているからこそ、判断を整理すれば、今からでも十分に間に合います。
ここからは、現実的で続けやすい進め方をお伝えします。

学年末テスト直前、数学が不安な保護者の方へ
時間がない中で、まず決めてほしいこと
最初にお伝えしたいのは、学年末テスト前にすべてを完ぺきにする必要はないという点です。
塾でも、この時期に無理をして手を広げた生徒ほど、結果が安定しません。
なぜなら、学年末テストは範囲が広く、残り時間も限られているからです。
全部をやろうとすると、一つ一つが浅くなり、かえって点につながりにくくなります。
例えば、ワークを急いで一周終わらせた生徒は「やった気」にはなりますが、本番では少し形が変わると止まってしまうことが多いです。
一方で、基本問題を何度もやり直した生徒は、安定して点を取れます。
まずはご家庭で、次の3点を一緒に整理してみましょう。
- テストまであと何日あるか
- 今の数学の点数はどのくらいか
- 計算・文章題・図形のどこが苦手か
これだけでも、取るべき行動が見えてくるでしょう。
学年末テストの数学が難しく感じる理由
学年末テストの数学が難しく感じる最大の理由は、内容が積み上げ型だからです。
前の単元があいまいだと、後半の問題で一気につまずきます。
中1なら、計算が不安定なまま比例や反比例に入るとミスが増えます。
中2では、証明の書き方が分からないと、白紙になりがちです。
どちらも「考え方」より「型」が重要な分野です。
ですから今は、新しいことを増やすより、土台の穴をふさぐ意識を持つ方が、結果につながりやすいでしょう。
今からやるべき数学の優先順位
最初に押さえるべき3つのポイント
塾講師として、多くの学校のテストを見てきましたが、学年末で点に直結しやすいのは次の3つです。
- 計算を安定させること
- 基本問題を自力で解けるようにすること
- 見直しのやり方を決めること
この3点がそろうだけで、点数は大きく変わります。
逆に、ここが弱いまま応用問題に進んでも、効率はよくありません。
例えば見直し一つでも、「計算→符号→単位」の順で確認するだけで、防げるミスはかなり減ります。
ご家庭でもルールとして決めておくと良いでしょう。
全部やらなくていい理由
学年末テスト前になると、「あれもこれも」と不安になるものです。
ただ、テストは満点を取る競争ではありません。
合計点で評価されます。
そのため、取れる問題を確実に取る方が現実的です。
難しい問題は、後回しにして構いません。
「やらない」のではなく「今回は後にする」と考えると、お子さんも受け入れやすくなります。
学年末テストで差がつく勉強の考え方
時間がないときに避けたい勉強
時間がない時期に一番避けたいのは、分からない問題に長く時間をかけることです。
苦手な子ほど、一問に10分以上使ってしまいます。
目安は一問3分ほどでしょう。
止まったら解説を見て手順を確認し、同じ形の問題をもう一度解く方が、はるかに効果的です。
短期間で結果を出す生徒の共通点
短期間で伸びる生徒には共通点があります。
それは、同じ種類の問題をくり返すことです。
例えば、
1回目は答えを見ながら手順を写す
2回目は何も見ずに解く
3回目は間違えた問題だけ解き直す
この流れを守るだけで、数学が苦手な子でも形が身につきます。
数を増やすより、型を固める意識が大切でしょう。
学年別に見る、外せないポイント
中学1年生の場合
中1の学年末では、計算、比例・反比例、図形の基本が特に重要です。
ここは配点が安定しており、ミスを減らすだけで点が上がりやすい分野です。
公式を覚えることより、「どの場面で使うか」を意識して問題を解くと良いでしょう。
中学2年生の場合
中2では、証明と確率が大きな分かれ道になります。
どちらも考え方より書き方・数え方の型が重要です。
証明は、「仮定→結論→理由」の流れをまねすること。
確率は、全体の数を先に出すこと。この2点を意識するだけでも、安定感が増します。
点数別に考える現実的な目標
40点台の場合
この点数帯では、まずミスを減らすことが目標です。
計算練習を短時間でも毎日行い、基本問題をくり返しましょう。
60点台の場合
平均点前後なら、よく出る問題を一段深く練習すると伸びます。
学校のプリントや過去問があれば、優先して取り組むのがおすすめです。
80点以上の場合
高得点を取れる生徒は、時間配分と見直しが鍵です。
途中式を残し、最後に確認できる形を作っておくと、さらに安定します。
保護者の関わり方で結果は変わる
逆効果になりやすい声かけ
「なんでできないの?」という言葉は、意外と子どもを追い詰めます。
原因が分からないまま責められると、やる気は下がりやすいです。
代わりに、「今日はどこをやる?」「ここまで進んだね」といった声かけが効果的でしょう。
動きやすくなるサポート
勉強内容は子どもに任せ、環境を整えるのが保護者の役割です。
15分単位で区切る、終わりを決めるなど、小さな工夫が大きな差になります。
学年末テスト後と新学期を見据えて
結果の受け止め方
点数だけで終わらせず、「どこで落としたか」を一緒に確認しましょう。
次に直すポイントを一つ決めるだけで十分です。
新学期を楽にするために
春休みに、苦手を一つだけ直す習慣をつけると、新学期がぐっと楽になります。
全部やり直す必要はありません。
まとめ
学年末テストは、完ぺきを目指す時期ではありません。
限られた時間の中で判断し、整理して動くことが大切です。
その経験が、新学期への自信につながります。焦らず、一歩ずつ進んでいきましょう。


