塾をかけ持ちしても大丈夫?後悔しないための7つのステップ

「英語はこの塾で、数学はあの塾で」——そんなふうに、教科や目的ごとに塾を使い分けるご家庭が増えています。
専門的な指導を受けられるのは確かに魅力的です。
実際、私の教室でも「得意教科をさらに伸ばすため」「苦手を別の方法で克服するため」に、複数の塾を利用する生徒がいます。

ただし、やり方を間違えると逆効果になることもあります
スケジュールが詰め込みすぎになったり、お子さんが疲れすぎて勉強への意欲をなくしてしまったり。
せっかくの努力が報われなくなるのはもったいないことです。

そこで今回は、塾をかけ持ちしても成果をしっかり出すための7つのステップをお伝えします。
保護者の方にも理解しやすく、実践しやすい形でまとめました。
無理なく、そして前向きに学べる環境づくりのヒントになれば幸いです。

STEP1:目的をはっきりさせる

まず最初に大切なのは、「なぜ塾をかけ持ちしたいのか」を明確にすることです。
理由があいまいだと、選ぶ塾や学び方がブレてしまいます。

たとえば、学校の授業の補習をしたいのか、受験対策を強化したいのか、それとも得意科目をさらに伸ばしたいのか
目的によって選ぶ塾も変わります。

目的を決めておくことで、どの塾にどんな役割を持たせるのか整理しやすくなりますし、お子さん自身も「なぜこの塾に通うのか」を理解しやすくなります。
結果として、通塾へのモチベーションも高まるのです。

STEP2:お子さんの負担を見える化する

塾を増やすと、どうしても通う時間や宿題が増えます
最初は張り切っていても、知らないうちに疲れがたまっていることも少なくありません。

一度、お子さんの1週間のスケジュールを紙に書き出してみましょう。
授業時間、通塾時間、宿題、家庭学習、食事、休憩時間……
それぞれのバランスを見てみると、どこに無理があるのかが見えてきます。

「頑張ること」よりも「続けられること」を優先するのが大切です。
疲れているサイン(寝るのが遅くなる、表情が暗い、集中力が落ちるなど)が見えたら、スケジュールの調整をためらわないようにしましょう。

無理をさせすぎず、適度な休息を取れるスケジュールが、長期的な成果を支えます。

STEP3:塾ごとの強みを活かす

どの塾にも得意分野や特徴があります。
その強みを上手に組み合わせることが、かけ持ちを成功させるカギです。

たとえば、英語の発音や会話力を伸ばしたいなら、英会話中心の塾。
数学の基礎固めや応用問題に強くなりたいなら、解法を丁寧に教えてくれる塾(当教室のようなタイプ)を選ぶと効果的です。

塾ごとに「ここでは英語を」「ここでは数学を」といった役割を決めておくと、勉強内容が重ならず、効率的に学べます。

また、お子さんの性格や学び方との相性も大切です。
競争心が強いタイプなら集団塾が向くかもしれませんし、質問しながらじっくり学びたい子には少人数制が合うでしょう。
塾の強みとお子さんの特性をうまく合わせると、伸びが違ってきます。

STEP4:お子さんに合うカリキュラムと雰囲気を選ぶ

同じ教科を扱っていても、塾によって教材や進め方はかなり違います
授業のスピードが速すぎると、ついていけなくなるお子さんもいますし、逆にゆっくりすぎると退屈してしまう場合もあります。

実際、私の教室にも「前の塾では進度が速くて質問できなかった」という理由で来た生徒がいます。
塾選びのときは、体験授業を受けて雰囲気やペースを確かめるのがおすすめです。

また、先生との相性や教室の空気も大切です。
「この塾に行くのが楽しみ」と思える場所であれば、自然とやる気も出てきます。
通い始めたあとも、「この塾、本当に合っているかな?」と定期的に確認してみてください。

STEP5:スケジュールを上手に調整する

塾をかけ持ちするときは、スケジュールの管理が命です。
授業が重ならないようにするのはもちろん、移動時間や家庭学習の時間も計画に入れましょう。

理想は、「少し余裕のあるスケジュール」。ギリギリの移動や詰め込みすぎは、疲労やストレスの原因になります。
特に中学生は、学校行事やテスト期間もあるため、柔軟に調整できる計画が望ましいです。

さらに、家庭学習の時間も忘れず確保しましょう。
塾で学んだ内容を自分の言葉で整理し直す時間があると、理解が定着します。
塾に通うことが目的にならないよう、「学んだことを活かす時間」をしっかり確保することが大切です。

STEP6:費用のバランスを考える

塾を増やせば、その分だけ費用も増えます
月謝のほかに、入会金・教材費・模試代・講習費など、見落としやすい出費も多いものです。

かけ持ちを検討する際は、まず年間でどれくらいかかるのかをリストにしてみてください
予想より多くなることが意外とあります。

「教育費だから」と無理をしてしまうと、家計にも負担がかかります
長く通うためには、金銭的にも続けられるペースを保つことが大切です。
費用を整理しておけば、「今はどこに力を入れるべきか」も判断しやすくなります。

STEP7:定期的に見直す

塾をかけ持ちしたら、それで終わりではありません。
定期的に「この塾で成果が出ているか」「お子さんが無理なく通えているか」を確認しましょう

チェックポイントは3つあります。

  1. 成績が上がっているか
  2. 授業内容を理解できているか
  3. 通塾に前向きでいられるか

もし効果が見えにくい場合は、通う回数を減らしたり、別の塾に切り替えたりするのも一つの選択です。
お子さんの成長に合わせて環境を変える柔軟さが、長く続けるためには欠かせません。

塾のかけ持ちは固定ではなく、「最適化」していくものだと考えましょう。

まとめ:お子さんの笑顔がいちばんの成果

塾をかけ持ちすること自体は悪いことではありません
目的が明確で、無理のない計画が立てられていれば、大きな効果を発揮します。

一方で、スケジュールや費用、負担のバランスが崩れると、かえって逆効果になることもあります。
だからこそ、最初に「なぜ塾を増やすのか」を明確にしておくことが大切です。

そして、お子さんの心と体の状態をよく見ながら、「今のやり方が本当に合っているか」を定期的に振り返ってください。

最も大切なのは、お子さんが前向きに、笑顔で学びを続けられること。
その笑顔こそが、努力が実を結びつつある何よりの証拠です。
塾講師として、私はその瞬間に立ち会えることを何よりの喜びと感じています。