数学の問題集で成績を伸ばす6つのステップ|塾講師が教える自習のコツ

「問題集を解いているのに成績が上がらない」「やっているはずなのに成果が出ない」――
そんな声を、私は塾講師として何度も耳にしてきました。
実は、問題集の使い方ひとつで学習効果は大きく変わります
どんな問題を、どのような順序で、どんな気持ちで取り組むか。
この積み重ねが、数学の理解度を左右するのです。

今回は、数学の問題集を使って自習を進めるときに意識してほしい6つのステップをお伝えします。
どれも特別な方法ではありませんが、正しい順序で取り入れることで、学習の効率と理解の深さが大きく変わります。


STEP1:まずは基礎から固めよう(土台をつくる)

数学の力をつけるうえで、最初に意識してほしいのは「基礎をおろそかにしないこと」です。
いきなり応用問題に挑戦すると、難しさに押されて「自分には向いていない」と感じてしまうことがあります。
最初は誰でも基礎からです
たとえば、計算問題や基本的な定理の確認など、理解しやすい問題を中心に取り組みましょう

基礎を固める理由は、応用力の“土台”をつくるためです。
建物で言えば、基礎工事が不十分だと上の階は崩れてしまいますよね。
数学も同じで、基礎が安定していないと応用問題は理解しづらくなります。

おすすめの教材としては、「やさしくわかりやすい」シリーズのような、説明が丁寧で問題のレベルが段階的に上がるタイプが良いでしょう。

また、わからない問題があったときは、「はじめからていねいに」シリーズのような参考書を併用すると効果的です。

解説を読みながら「なるほど、こういう考え方か」と納得する瞬間が、次のステップへの自信になります。


STEP2:無理のない学習計画を立てよう(続ける仕組みをつくる)

次に大切なのは、計画を立てて学習を習慣にすることです。
やる気があるときほど、「一気に進めよう」と思いがちですが、それでは長続きしません。
毎日続けるためには、“やり切れる量”を目安に設定するのがポイントです。

たとえば、「1日3問」「1日1ページ」など、自分にとって負担の少ないペースで構いません
部活動や他の教科とのバランスもありますから、無理のない範囲で進めましょう。
計画を立てる目的は、たくさん勉強することではなく、“継続できる形”を作ることです。

実際、私の教室でも「1日たった15分だけ集中して取り組む」という生徒の方が、結果的に大きく伸びています。
小さな達成感を積み重ねると、自然と勉強が習慣になっていきます。


STEP3:すぐに答えを見ない(考える力を育てる)

問題に取り組んでいて、「わからない」と思った瞬間に解答を開いていませんか? 
その行動、もったいないです。
わからない時間こそが、考える力を鍛えるチャンスです。

まずは5分でも10分でも、自分の頭の中で「どうすれば解けるかな」と考えてみましょう
図を描いたり、条件を整理したりしてみると、意外に突破口が見つかることもあります。
それでも解けなければ、解説を見る前に、教科書や類似問題を探してヒントを得てください
少し遠回りに感じるかもしれませんが、その過程が“本当の理解”につながります。

チャート式の問題集や学校指定の参考書には、同じ単元の基本問題が整理されています。

自分の考え方と照らし合わせると、「なぜこの方法で解けなかったのか」が明確になり、次に同じタイプの問題を解くときのヒントになります。


STEP4:間違えた問題は“宝”に変えよう(復習の質を上げる)

一度解いて間違えた問題は、避けたくなりますよね。
でも、そこにこそ成長の種があります。
間違えた理由を理解し、もう一度挑戦することで、記憶は何倍も定着します

私がおすすめしている方法は、問題集に印をつけることです。
間違えた問題には「/」、正解できた問題には「◯」をつける
後で見返したときに一目で自分の弱点がわかります。

復習のタイミングは、解いた直後と数日後の2回
時間をあけてもう一度挑戦すると、本当に理解できているかを確認できます。

また、間違えた原因をノートに一言メモしておくのも良い方法です。
「公式を忘れた」「計算ミス」「図を描かなかった」など、原因を書き出すことで同じミスを防げます。
復習は単なる“やり直し”ではなく、“原因を見つけて改善する時間”です。


STEP5:時間を意識して解く(試験を意識した練習)

試験で点数を取るためには、「正確さ」と「スピード」の両立が必要です。
普段の問題演習から、時間を意識して解く練習をしておきましょう

例えば、1問につき5分、10分と決めてタイマーを使うだけでも効果があります
時間を区切ることで、集中力が高まり、試験本番での感覚が養われます。
特にテスト直前期は、時間配分を意識した練習が得点力アップにつながります。

慣れてきたら、「制限時間内に全問解く練習」も取り入れてみましょう
最初は焦ってうまくいかないかもしれませんが、繰り返すうちに“自分のペース”がつかめてきます。
これは模試や入試でとても大きな武器になります。


STEP6:定期的に振り返ろう(成長を見える形にする)

最後のステップは、“自分の学習を振り返る”ことです。
問題集を進めていると、つい「どれだけやったか」に目がいきがちですが、本当に大切なのは「どれだけ理解できたか」です

週に1回、もしくは単元が終わったタイミングで、「得意な単元」「苦手な単元」を書き出してみましょう
目で見て整理することで、次にどこを重点的に勉強すべきかがはっきりします。
計画の修正もこのタイミングで行うと無駄がありません。

さらに効果を高めたい場合は、振り返りを家族や先生と共有するのもおすすめです。
「ここまでできた」「ここが難しかった」と口に出すことで、自分の理解を客観的に見直せます。
努力の過程を見える形にすることで、モチベーションも自然と上がっていきます。


まとめ:焦らず、着実に前へ

今回紹介した6つのステップは、どれもすぐに実践できるものばかりです。
特別な才能や教材は必要ありません
大切なのは、日々の学習の中で「考える」「見直す」「続ける」という姿勢を持つことです。

数学は、正しいやり方でコツコツ積み重ねれば必ず力になります
たとえ少しずつでも、昨日より今日、今日より明日と前進していけば結果はついてきます。
焦らず、自分のペースで取り組んでいきましょう。